今、更科功『若い読者に贈る 美しい生物学講義 感動する生命のはなし』(ダイヤモンド社 2019年)を読んでいる途中なのですが、動物の前とはどういう定義なのか?という内容がありました。
どう思います?(笑)
タイトルにも書いてしまっているので答えは分かりやすいのですが、口がある方が前となるみたいです。
同じ動物の仲間でも、元々は原口だった方に動くものと、その反対に動くものが現れた。どちら向きに動くにしても、消化管の片方から食物が入ってきて、反対側から出ていくわけだ。この入ってくる方の穴は口と呼ばれ、出ていく方の穴は肛門と呼ばれている。ということで、動物は二つに分けられる。原口が口になるもの(前口動物)と、原口が肛門になるもの(後口動物)である。
更科功『若い読者に贈る 美しい生物学講義 感動する生命のはなし』(ダイヤモンド社 2019年) pp.162
ヒトは後口動物なのですが、よくよく考えてみると前口動物は呼び方は同じ口・肛門ではあるが、元はといえばヒトの肛門が口であったり、その逆の口が肛門であったりするのではないのか?
なんか不思議な感じですよね。
前口動物(旧口動物) | 扁形動物・輪形動物・腹毛動物・環形動物・軟体動物・節足動物など |
後口動物(新口動物) | 棘皮動物・半索動物・脊索動物 |
ちなみに、二胚葉の刺胞動物は肛門はなく口だけらしい・・・
クラゲは触手でえものをさして弱らせてから、ゆっくりと口に運びます。口に入れたえものは、体内で消化吸収され、食べかすはふたたび口から外に出します。
今泉忠明『ざんねんないきもの事典』(高橋書店 2016年) pp.62
水族館に展示してあるクラゲはすごく綺麗なんですけどね・・・何か見方が変わってしまいそうですよね。(笑)